ヌメリ成分が重要!里芋の栄養と効果効能とは

里芋の定番料理と言えば、里芋の煮っ転がしかと思います。
まさにおふくろの味!ですよね。違いますか?そうですか・・・

そんなどことなく「ふるさとの味」がする里芋は、ジャガイモやサツマイモと比べて、地味な感じがしてしまいますが実は健康に優れた食材なのです。

そこで今回は里芋の素晴らしい栄養と効果効能についてお伝えしたいと思います。

里芋とは

里芋は、東南アジア原産のタロイモ類の仲間でサトイモ科の多年草です。
ポリネシアや南太平洋の島々で盛んに栽培されていて、ポリネシアでは、ポリネシア語で里芋のことを「タロイモ(タロ芋)」と呼ばれています。

日本では野菜として呼ぶ場合は「里芋」と呼ぶのが一般的ですが日本固有の野菜ではなく、世界各地で栽培されている植物ですので、その場合は、「タロイモ」と呼ぶのが相応しいです。

里芋は、茎の地下部分(塊茎)と葉柄(芋茎=ズイキ)を食用にします。

里芋の歴史は古く、日本に伝わったのは稲よりも早い縄文時代後期と言われています。
山で採れる芋のことを「山芋」と呼んでいたので、それと区別する為に里で栽培される芋=「里芋」と名づけられたそうです。

江戸時代までは、ジャガイモやサツマイモが普及していなかったので、芋と言えば里芋でした。
当時は、茹でたり、葉でくるんで、蒸し焼きにして食べられていたと言われています。

里芋の生育適温は25℃~30℃で、 多日照と高温多湿が適している為、寒すぎる北海道では里芋は生産できませんので、北海道を除く全国で生産されています。

平成28年(2016年)における都道府県別の里芋の生産量トップ3は、一位が千葉県、2位が埼玉県、3位が宮崎県です。

里芋の旬はいつか

ビニールハウスや時期をずらすなどの栽培方法が盛んになった今、里芋は、一年中、スーパーで見かけるようになりましたので季節を感じにくい食材です。

ですが里芋にもちゃんと旬の時期はあります。

里芋の旬の時期は品種によって異なっています。

市場に最も多く流通している里芋は、「土垂」という品種で、旬の時期は10~12月です。
土垂は、主に子イモを食用とする為、小ぶりなのが特徴です。
また肉質は粘り気があり、煮崩れしにくいので、煮ころがしには最適な品種です。
ただ非常に貯蔵性に長けているので、年間を通して出荷されます。
また収量性や栽培しやすい為、家庭でも作りやすいのが特徴です。

「石川早生(いしかわわせ)」は、「土垂」と並んでメジャーな里芋です。
石川早生(いしかわわせ)は、原産地が大阪府南河内郡の石川村(現河南町)で、収穫は、8~9月頃と早いのが特徴です。
その為、「石川早生」という名がつけられました。
宮崎県では7月から既に収穫が始まるそうです。
程よい粘りと淡白な味わいがあるので、調理しやすいのが特長です。

「八つ頭」は、里芋としては高価な為、市場にはあまり流通していません。
子イモが分球せず、親子が一つの塊になっていて、その姿は頭が八つ固まっているように
見えることから「八つ頭」と名づけられました。
八つ頭の「八」は、末広がりで、子孫繁栄、「頭」は、人の頭に立つという縁起を担ぐ言葉である為、八つ頭は正月料理によく使われますので、旬は12~1月となります。
八つ頭は、子イモが分球せず、固まって、全体的に入り組んだ形担っている為、皮を剥くのが大変になるのがデメリットですが肉質がしっかりしていて、煮ると粘り気が減り、ジャガイモのようにホクホクとした食感になるので、里芋が苦手な方でも食べやすいのが特長です。
また他の里芋と比べて、栄養成分もたくさん含まれています。

その他、姿がタケノコに似ているのが特徴の「タケノコイモ」は、11~3月が旬です。
反り返った形と縞模様が海老に似ているのが特徴の「海老芋」は、11~1月が旬です。

里芋の栄養と効果効能とは

里芋の代表的な栄養成分は、「ガラクタン」「ムチン」です。
里芋の皮を剥いた際の特有のヌメヌメ感は、この「ムチン」と「ガラクタン」という成分によるものです。

里芋はダイエットに◎

ガラクタンとは、多数のガラクトースで構成される多糖類です。
ガラクタンは、炭水化物とタンパク質の複合体ですが人間の消化酵素はガラクタンを分解することができない為、ガラクタンをたくさん摂取しても体外へ排出されるので、脂肪として蓄積されません。
またジャガイモ76kcal、サツマイモ134kcal、かぼちゃ91kcalに対して、里芋は、58kcalと非常に低カロリーです。(100gあたり)
まさにダイエットにオススメの食材です。

動脈硬化、心筋梗塞や脳梗塞を予防!

ガラクタンには、コレステロールを下げる働きがありますので、ガラクタンが含まれる里芋を積極的に食べれば、溜まったコレステロールによって、血管が硬くなることで誘発される動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞を予防することができます。

老化やボケ、風邪・がんを予防!

ガラクタンには、脳細胞を活性化させる働きがありますので、老化やボケを予防してくれます。
またガラクタンには、免疫力を高める働きもありますので、風邪などの感染症の予防やがん細胞の増殖を抑え、ガンを予防する効果があります。

高血圧を予防!

ガラクタンには血圧を下げる働きがありますので、日頃から血圧が高い人、塩分の多い食事を摂っている人にはガラクタンが豊富に含まれる里芋はオススメです。

ちなみに里芋には、余分なナトリウムを体外へ排出してくれるカリウムも豊富に含まれていますので、高血圧のほか、浮腫みも予防してくれます。
カリウムの含有量は、640mg(可食部100gあたり)で、これはなんと柿の4倍、りんごの6倍というから凄いですよね。

里芋のガラクタン&カリウムで、高血圧の予防対策はバッチリですね!

肥満・糖尿病を予防!

ムチンとは、食物繊維(水溶性食物繊維)で、マンナンやガラクタンなどの多糖類がタンパク質と結合してできた成分です。
米やパンなど、糖質の多い食べ物を食べると血糖値の上がるスピードは速くなります。
すると急激に上昇した血糖値を速く下げようとインスリンというホルモンが大量に分泌されます。
インスリンには、余った糖分を中性脂肪に変えて蓄える働きがあるので、大量に分泌されると、太りやすくなります。
ガラクタンやムチンには、血糖値の急激な上昇を抑える作用がありますので、中性脂肪になりにくくしてくれます。
またジャガイモの糖質は16.3g、サツマイモの糖質は29.7g、かぼちゃの糖質は91gに対して、里芋の糖質は10.8gと非常に低糖質です。(100gあたり)
まさに肥満や糖尿病の予防にオススメの食材です。

胃炎・胃潰瘍、風邪・花粉症、ドライアイを予防!

ムチンは、私たちの体内(胃や腸、目や鼻の粘液、涙など)にも存在する粘性の成分です。
ネバネバ成分で、胃壁や腸壁を保護して、胃炎や胃潰瘍を予防したり、喉や鼻などの粘膜を保護し、ウイルスや花粉などの侵入を防いで、風邪や花粉症を予防したり、目の表面の粘膜を潤し、ドライアイを予防してくれます。
里芋以外では山芋、納豆、モロヘイヤ、明日葉、なめこ、オクラ、といったネバネバ食材に含まれています。
特にネバネバ率が高い納豆はムチン含有量が豊富とされています。

便秘を予防!

ムチンは、水溶性の食物繊維の一つなので、腸内では善玉菌のエサになります。
善玉菌が増えると悪玉菌が減るので、腸内の細菌バランスが整った健全な腸内環境になることで、お通じが良くなります。お通じが良くなれば肌荒れやポッコリお腹なども解消されていきます。

里芋の選び方&保存方法&下処理について

里芋は、ふっくらと丸みがあって、持った際にしっかり重みをあるものを選びましょう。
軽いものや柔らかいもの、表面に傷があるものは避けましょう。
古い里芋は、かび臭い匂いがすることがありますので、匂いもかいでチェックしてください。

里芋は、土を落としてしまうと乾燥して品質が落ちるので土がついたまま、新聞紙などにくるんで、風通しの良い場所に保存するのがベストです。
冷蔵庫で保存すると低温障害を起こし、傷みが早くなりますので注意しましょう。

里芋の下処理をすると手が痒くなることがあります。
これはヌメリの中に含まれるシュウ酸カルシウムという物質が原因です。
シュウ酸カルシウムは皮の下2~3mm位のところに多く含まれているので、特に皮を剥いている時に痒みが強くなることがあります。
シュウ酸カルシウムは非常に脆いので、剥いだり擦ったりするとすぐに壊れ、結晶化します。
このシュウ酸の結晶化した成分が皮膚組織に刺さることで、痒みが引き起こされるのです。

ヌメリ成分は、水分があると余計に出てしまうので、皮を剥くときは、泥汚れなどを洗い流してよく乾かしてから乾いた手と包丁で剥くと痒みが軽減されます。

また酢水に手を浸してから剥くと痒みが出にくくなります。
痒みが出た後でも酢水に手を浸せば痒みが和らぎます。

おわりに

里芋の素晴らしい効能の多くは、ヌメリ成分によって、もたらされていたんですね!

たくさんの健康効果がある上にカロリーや糖質が低いなんて、嬉しい限りですよね。
是非、毎日の食事に里芋を取り入れて、美味しくて楽しいヘルシーライフを送ってみてください。

ただし、ヌメリ成分は、刺激性がある為、風邪などで喉に炎症を起こしている人、アトピーや敏感肌の方は、摂取や取り扱いには十分、注意する必要があります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です